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蝕で始まり蝕で終わる 水無月の星模様~      力の極みは 6/21 夏至と重なる日蝕

6/21 夏至と重なる日蝕。自分の進む道とへ自分を結び直すタイミング。

黄経90度=蟹座0度に太陽が到達し、通過するタイミングを夏至とよびます。
北半球の人々にとって夏至は陽の気の極み。太陽は天高く輝き 昼は長く 夜は短い。
「夏至祭」が行われることも多く、北欧各国の夏至祭や、日本では伊勢の二見興玉神社の夏至祭が広く知られています。

下図は年間の太陽の赤緯変化です。
これをみると春分.秋分は天の赤道を太陽が通過する、赤道と黄道(太陽の軌道)の結束点。
夏至.冬至は太陽が赤道から最も離れる点、北緯南緯の極みになることがわかります。

クリックすると拡大します
左の数値は赤緯・上の数値は太陽の黄経です

夏至と対になる冬至は太陽黄経270度=山羊座0度。赤緯は南緯で極まります。北半球では太陽は低く輝き 短い昼と長い夜、陰の気の極みになります。
陰の気は すみずみまで浸透する水、滅し 浄め 調えて再生させる、静かで力強い気です。

私たちは冬至に未来の種/可能性を受胎し、気配や兆し.時には胎動をたよりに育みます。
それは春分で発芽し、環境や気配.人間関係に違和感をもちこみ “動き” の衝動を生みます。

その衝動が生んだ”動き”を何に定着させるか、誰と共に行くのか、乗る船を選ぶようなタイミングが夏至になります。
最終選別は秋分の頃になるので、まず自分の立ち位置.属性や環境.進むべき道などを気づき.受け入れ.精力的に取り組むことを促される時なのでしょう。

夏至を含めての二至二分(=春分.夏至.秋分.冬至)は毎年の太陽の節目。季節のように生活に密着した節目ですから、それ単独で人生を変えるような大きな契機となることは稀です。
毎年のように繰り返し遭遇するテーマに、ハラを決めて取り組むかどうかという感じです。

けれども 二至二分に他の要素が重なる時、変化は大きなものになります。たとえば
・同じ日に新月.満月、特に日蝕.月蝕が起きる
・縁の切り替えになりやすい月のノード(ドラゴンヘッド☊︎.テイル ☋︎)の動きが重なる
・遠く遅い天体(天王星.海王星.冥王星)の動きが重なる…. など

今年の夏至が注目されるのは、夏至の9時間後に日蝕になるからです。
夏至の当日に日蝕がおきるのは 2001年6/21 から19年ぶりです。

2001年6/21 16:29 夏至・20:58 日蝕 ※ 日本では観測できない。マダガスカルで皆既日蝕。
2020年6/21 6:44 夏至・15:41 日蝕 ※ 日本では部分日蝕。台湾/インドは皆既日蝕。

日蝕を観測できる地域は特に影響が顕著で、年単位での予兆と余韻があると言われますから
日本に住む私たちには今年の日蝕の方が 影響を実感しやすいでしょう。

新月が月のノード☊︎ ☋︎に近い場所で起きると日蝕、満月の場合は月蝕になります。日蝕の前後の満月は月蝕になることが多いのですが、必ずではありません。
今回の日蝕は前後の満月が半影月蝕になります。でも今年12/15の日蝕は先行する満月だけが半影月蝕。昨年12/26の日蝕では前後の満月は月蝕になりませんでした。

月のノード☊︎ ☋︎は天体ではなく 計算上の感受点。パイプや通路のような働きをみせる重要な点です。特に人や物事との縁の切り替えには強く関与し、出会いや別れという新陳代謝を引き起こします。またアスペクトする天体の影響を拡散する働きも強くみられます。

約一か月間に月蝕-日蝕-月蝕が連続するということは新陳代謝が繰り返されるということ。今年の夏至で乗り込む船~自分の立ち位置.属性や環境.進むべき道~の航海は、思いがけず長い航海になるということなのかもしれません。


さて、この二至二分から始まる牡羊座.蟹座.天秤座.山羊座は、12サインの三区分では活動サインになります。活動サインの0度が 分点/至点、ということなのですね。

この活動宮0度はアリエスポイント(Aries Point・AP)とよばれ、ここで起きる日蝕の影響は社会全体へ連動していくと考えられています。

日蝕が感染症を起こすわけではありませんが、前回 夏至と日蝕が重なった翌年2002年11月にコロナウイスルによるSARSの症例が報告され 2003年3月にWHOがグローバルアラートをだした、という経緯は 興味深いとことだと考えています。

太陽は東に昇りながら夏至点に至り、西に沈みながら日蝕になる

天体の図はStellariumで作成しました。E=真東、W=真西。色の変わっているところが地平線です。
チャートはastroseekで作成したものです。全ての画像はクリックすると拡大します。

6/21 4:26 日の出(東京)

太陽と月の位置を→で示しました

春分の太陽は真東の空に昇りますが、夏至の日の出は真東から北側(図では向かって左側)へ大きくずれます。

新月(日蝕)の前なので、月と太陽は近接しています。

6:44 夏至

チャートをみると、日の出のすぐ後の夏至なのでascの上方に太陽があります。月は双子座25°32′、太陽との間に月のノースノード/ドラゴンヘッド☊︎が記されています。
東京でのascは蟹座。活動サインなので天体模様の影響は新たな動きや動きの衝動として顕れます。衝撃が気配に浸透して波紋を広げていくようなザワザワした動きになるでしょう。

今年一年を通じて一塊で動く木星.土星.冥王星はdsc上に。関わることを避けられない事象や人間関係があること、それに取り組むことの必要性が示唆されます。
夏至図のアングルは春分図と似ています
環境上が調わず春分で動きだせなかったことに再度チャレンジしたり、状況がひっ迫して見切り発車したものを仕切り直す、というタイミングにもなりそうです。

太陽の光の上にある●は月です。右上に金星。



15:41 新月/日蝕(金環蝕・日本では16:11:13~18:03:43の間 部分日蝕が観察できます)
太陽は西に傾き、水星.月.ドラゴンヘッド☊︎と共に8ハウスに並びます。
8ハウスは保存と継承の場所ですから、受け継がれてきたことや溜めていたものが時をえて再生するイメージがあります。パンドラの箱が開くようなこともあるでしょう。
日蝕は強烈な新陳代謝ですから、起きることは滅するためのものではなく、再生や新生のためのもの。8ハウスですから「約束」されていたことかもしれません。

asc 蠍の支配星は冥王星。この冥王星を含む一塊は夏至図ではdsc上でしたが、日蝕図では3ハウス、学びと動きの場所です。件の一塊には蠍の副支配星の火星が60°。
取り組むことは楽ではないけれど、取り組む力や援助は準備されているように思います。

19:01 日の入り(東京)

春分の太陽は真西の空に沈みますが、夏至の日の入りは真西から北側(図では向かって右側)へ大きくずれます。
新月(日蝕)直後なので、月と太陽はほぼ重なってみえます


人が「自分の道」を定めることで、それまでの人間関係がゆらぐことがあります。
今までの関係性と自分の想い描く未来が 相容れない人もでてくるでしょう。
それでも 未来へ向けて舵を切る、夏至は いつも そんな力に満ちています。

夏至と日蝕の重なりが、よき契機になりますように ☆


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