蝕で始まり蝕で終わる 水無月の星模様~ 力の極みは 6/21 夏至と重なる日蝕
この時期の星模様のトピック
6/1-6/10 力の加速と失速、混乱。
五月の星模様で書いた5/25のピーク
水星.金星という個人的な好みや興味を動かす天体と 受容器としての働きを持つ月が同期したことからか、大勢の人の浮足立つような動きが目につきました。
東京の緊急事態宣言が予定より前倒して5/25解除となったのも印象的でした。懸念する声が多いなか勢いで押し通した感じでした。
このコロナ関連の政府や都道府県の発表のタイミングは、天体の黄緯.赤緯上での転換との重なりが多くみられるのです。
黄経(牡牛15°など)に黄緯.赤緯を組み合わせたタイムスケジュールと、人のテンションや熱量の増減・動きの加減速には似通ったものが観察できます。
政府や都道府県によるコロナ関連の決定や発表が 黄緯.赤緯の転換と重なるということは、それらが”政策や予算.利権”などによるものから”感染や人の動向に対応する”ものへと性質を変えてきているということなのかもしれません。
テンションの高いまま6月になると、5/25のピークを作った水星.金星は転換点を迎えます。
二天体の赤緯は水星が5/16・金星が4/2から、天体が太陽の最高赤緯の±23°27′を越えて推移する アウト オブ バウンズ(out of bounds・図中のoob)の状態にありました。
太陽よりも下位の存在である惑星が、太陽をしのぐ高さで力を揮っていたわけです。
占星術での水星.金星は個人的な価値観や尺度を作る天体ですが、oob中は良くも悪くもタガが外れた状態が続いていました。
制限の多い環境下で自分の好みや関心/価値観や尺度を維持するために、生活や仕事のスタイルをがらっと変えた人。好きなもの.関心のあることの情報収集や研究に没頭することで、それが仕事になったり、新たな人生の目的になった人。
この期間には、やりたかったけど(今までは)やれなかったことができた。また『できるような気分』になって取り組みはじめた、という話を多く見聞きしました。
逆に、暗黙のルールや慎重さを要求される案件、専門家しか扱えないような分野のことに、理解や力量の不足しているものが参入してしまうことでの混乱もみられました。
天体、特に水星.金星.火星が oobに入る(=境界を越える)時は いきなり引き上げられるような感じ、そして終わる時は いきなりハシゴを外されるような感じになることが多いです。
今年は6/2に金星、6/10に水星と、相次いでoobが終わりました。
この期間は水星.金星など天体の動きの受容器をしやすい月が、とてもセンシティブな状態にありました。順番に並べてみましょう。
5/30 12:30 月は乙女で下弦(=太陽と90度 □)
✸5/31 23:19 月黄緯 最北
☆6/ 1 19:26 月赤道を北緯から南緯へ通過
✸6/ 3 12:38 月 地球最近
✸6/ 4 1:59 金星 地球最近
2:44 太陽と内合(太陽-金星-地球の直列.双子座での内合は8年ぶり)
6/ 6 4:12 月は射手座で満月.半影月蝕(=太陽と180度 ☍︎)
☆4:02 金星は黄道を北緯から南緯へ通過
☆6/ 7 3:10 月は黄道を北緯から南緯へ通過
✸6/ 8 1:12 月 赤緯最南 oob
太字は天体同士のアスペクト、✸は力が極まっての転換点、☆は黄道.赤道を越える調整点です。
この期間、さまざまな価値観が渦を巻き、ものごとは一転二転し、歪みは露呈しました。
天体の緯度が北緯から南緯へ変わると、テーマが外側から内側へ移る傾向があります。また、切り替わり点(=黄道.赤道を越える時)は 北緯南緯での偏りを調整する力が働きます。
月が受容するものは気分や体調に反映されるので、切り替わり~特に北緯から南緯への場合はユラギや不安を感じやすくなります。拠りどころを切望し 求めている拠りどころが無いことに深く落ち込みます。
水星金星の赤緯oob、金星内合などに加え、月自身の北緯から南緯への通過や満月/月蝕などが重なり、気分や体調が変わりやすい。
多くの人がそうなので、人間関係や気配に混乱が生じた時期だったと思います。
水星.金星のアウトオブバウンズが終わり、強い想いは太陽へと受け渡される。
6/10、 水星が赤緯を下げoobが終了すると同時に太陽は夏至の赤緯 北緯数え24度へ達します。
ここから徐々に緯度をあげ、6/21の夏至で北緯のピークに至るのです。
水星.金星のoob中で高まった様々な想いや動き….
自分の資質や価値を活かしたい。
そのためにまだ未知の可能性や資質を探求したい。
自分の資質や価値を活かせる場や関係性へ移りたい。
『自分にはもっとできることがあるはずなのに、〇〇のせいで できない』という不満の高まりや焦り.落ち込み等
それは、水星.金星がoobしている期間では クリアできなかったかもしれません。
高揚していたのは一瞬で、希望や願いは日々の生活にのまれていくのかもしれません。
でも、今年は、その期間の熱量や強い想いが 太陽へと受け渡されているのです。
ひとつは6/4 金星と太陽の内合。黄経 ♊ 13°35′、黄緯差 0°29′での重なり。金星はoobを終えた直後で、赤緯数え23度で太陽と合(=赤緯パラレル)。
もうひとつは6/10。oobを終えた水星は、太陽と赤緯数え24度で合。
黄経だけみると水星は蟹・太陽は双子で重なりませんが、赤緯の高い位置で重なります。
水星.金星は太陽と重なることで熱を交感し、体験を共有し、ときには託すのです。
太陽は目標を定め、目的意識を持ち、到達しようという意志や活力を呼び起こします。
そのことを自覚し「クリアできてないこと」「やりかけたこと」に能動的に取り組むことで太陽は”消えない光”となって 導いてくれるでしょう。
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